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【新規開業】開設までの流れを徹底解説

2024.07.02

こんにちは!ヒトツナフランチャイズ本部 代表コンサルタントの遠藤千尋です。

放課後等デイサービスを開設する場合、何から手を付けるべきなのでしょうか?どれくらい前から準備をしなければならないのでしょうか?このコラムではそんな疑問にお答えいたします。

開業準備から開設までの手順を大公開します。

結論から言うと、準備を始めてから開業まで6か月以上はかかります。

(例)4月開業の場合は、遅くとも10月までに準備開始。

ただ、開業する場所によって、所要期間や手順が大きく異なることにご注意ください。

前にもご説明したとおり、放課後等デイサービスは「指定」という自治体からの許可を得なければ始めることができないのですが、「指定」を得るための手順は自治体によって異なります。

指定申請書類の提出期限が2か月前までというところもあれば、3か月前までというところもあります。

自治体が開催する開業前説明会への参加や自治体へ事前相談が必要な場合もあり、自治体によって求められる手順が異なるため、それに応じ、逆算して開業スケジュールを組み立てることが必要なのです。

ご参考までにここでは標準的な開業の手順をご紹介します。

1.法人設立

放課後等デイサービスを開業するためには法人でなくてはなりません。そのほか物件取得や職員採用、資金調達も滞ってしまいますので、まず始めに行うべきことが法人の設立です。

また既存法人で事業を開始する場合には、定款の事業目的に留意しましょう。定款の事業目的とは、会社が行う事業内容を明確に示したものですが、放課後等デイサービスを行うためには、ここに「児童福祉法に基づく障害児通所支援事業」と記載します。他にも障害福祉サービスを行う場合は、以下のような文言を記載しましょう。

障害福祉サービス以外に、「飲食店の経営」「小売店の経営」など、将来的に行う予定がある事業も記載することもできます。

法人の種別によって費用や設立までの期間は異なりますが、司法書士に依頼した場合、費用は10万円~30万円ほど、期間は2~3週間ほどかかります。

2.物件

法人設立と併行して、物件探しを進めましょう。

開業する場所(市区町村)次第で、指定申請のスケジュールが変更になる可能性もあるので、物件は早めに決めたいですね。そのほか、物件が決まらないことには「融資が申し込めない。」「求人サイトに掲載できない。」「営業活動が開始できない。」など、今後の進捗に影響が出てしまいます。ちなみに開業が延期になる理由で、最も多いのが「物件が決まらない。」ですので、序盤戦の一番の山が「物件探し」と言えます。

物件が決まったら、賃貸借契約⇒内外装工事(消防検査等)⇒什器・備品の設置と進んでいきます。

3.融資

放課後等デイサービスを開業するのに必要な資金は、オーナーが従業員を兼ねるか?や物件の内装工事は必要か?などの条件によって異なりますが、大体1,500万円~2,000万円ほどかかります。

全額を自己資金だけで賄えれば必要ないのですが、大抵の方は融資。つまり金融機関からの借り入れによって、不足分の資金を調達します。最低限必要な自己資金の目安は300~500万円。あまりに自己資金が少ない場合は、融資が下りないケースもありますので、計画的に貯めておきたいですね。

さて、この融資ですが、申し込みから融資が決定して、口座に資金が振り込まれるまで1か月前後かかります。

協調融資と呼ばれる、複数の金融機関から借入をする方法では1か月以上かかることも。

事業計画書、収支計画書など、作成しなければならない書類がたくさんありますし、大抵の方は金融機関との面談なんて初めてで、どう受け答えすればよいのか分かりませんよね?そんな時はぜひ弊社にお任せください。融資獲得率90%超のコンサルタントが、融資成功のポイントを押さえた書類作成の代行や面談での受け答え方法の伝授などをサポートします。

4.職員採用

物件が決まったら、ようやく職員の募集に取り掛かることができます。

開業に必要な職員は、管理者、児童発達支援管理責任者、児童指導員または保育士です。

放課後等デイサービスの成否はこれから採用する「職員」にかかっているといっても過言ではありませんので、

出来るだけ良い人材を採用したいですよね。放課後等デイサービスの面接を行った経験がないと、人材の良し悪しや資格要件が判断できなかったり、求職者からの質問への答えに窮してしまったりと苦労が絶えませんが、

弊社の場合、事前に面接のポイントのレクチャーや初回面接への同席、履歴書・経歴書による資格有無の判定など万全のサポートをしております。また未経験のオーナーさんや職員さんでも、開業前研修を受講いただければしっかりと当該事業のことを理解し、適切な支援ができるようになりますのでご安心くださいね。

5.指定申請

自放課後等デイサービスの指定を執り行う自治体を「指定権者」と言い、指定のため、必要書類を指定権者に作成・提出するなどの申請行為を「指定申請」と言います。

指定申請書類は20種類前後あり、初めての方だとどう作成してよいか分からないものです。

指定権者によっては、開業前説明会への参加、開業予定地の市区町村への事前相談、事前協議書の作成や管理者、児童発達支援管理責任者と指定権者の面談などの手順を踏む必要があり、その場合は進捗管理が非常に煩雑です。

定められた期日までに抜け漏れなく書類提出ができないと、指定日が遅れてしまうこともあります。

原則、指定日は各月の1日とされています。つまり例えば4月1日の指定を逃すと、次に指定を受けられるのは5月1日になってしまうのです。後半戦の山場がこの指定申請の提出・受理です。

6.集客活動

理想的な事業所をつくり、せっかく数々の要件をクリアし指定を受けても集客活動が不十分だと「思ったより利用者が集まらない!」なんてことも。当然のことですが売上が無ければ事業は継続できません。

放課後等デイサービスが不足している地域では何もしなくても問い合わせがあり、すぐに満員になった!という事例もありますが、全ての事業所がそのような幸運に恵まれるわけではありません。

チラシ配布や関係機関へのあいさつ回り、ホームページやSNS、放課後等デイサービスのポータルサイトの活用、内覧会などのイベント開催…考え得る限りの全ての集客方法を試し、早期黒字化を目指しましょう。

以上、簡単にではありますが、放課後等デイサービスの開業スケジュールについてご紹介させていただきました。ここに記載した以外にもたくさん行わなければならないことがありますが、困難を乗り越えて、放課後等デイサービスを開業できた時の達成感はひとしおです。開業をお考えの方は、是非このコラムを参考にしていただけたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました!
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